スペインカルチャーラボ/鈴ネット
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Click the photo to enlarge !   タイトル及び説明は私がおおよそで仮に付けております。   

Don Quijote
ドン・キホーテ
ラ・マンチャの郷士
Molino de viento
風車
Padre y Peluquero
神父と床屋のニコラス親方
Diablo
悪魔の姿で馬に乗った伝令
Dulcinea
思い姫ドゥルシネア


Don Quijote
頭の中
Fiesta de pastores
羊飼いの饗宴
Dama
いと麗しき貴婦人
Leon
ライオン
アフリカより都の王様への献上物
criada/sobrina
姪と女中


Teatro de titeres
人形芝居
モーロ人たちに対するキリスト教徒の反撃
Don Quijote
ドン・キホーテとサンチョ・パンサ
Rocinante
風車に突っ込むドン・キホーテと痩せ馬ロシナンテ
Cueva
神秘の洞窟
Toros
闘牛どもの下敷きになるドン・キホーテ


ドン・キホーテ・デ・千秋  Don Quijote de Chiaki  作品抜粋  ※ スペイン時代の友人、堀越千秋の了解を得ております。 無断転用厳禁。

1948   東京本郷に生まれる
1975   東京芸術大学油絵科大学院修了
1976   スペイン政府給費留学生として渡西

近年はTVでも取材されるようになり、また、書物の表紙・挿絵等でも活躍しており、スペインを代表するノ-ベル賞作家であるカミロ・ホセ著「パスカルデ・ド・アルトの肖像」「ラ・アルカリアの旅」をはじめ、直木賞作家逢坂剛氏の新聞連載小説「斜影はるかな国」や最近でも芥川賞作家村田喜代子著「人が見たら蛙に化れ」の表紙・挿絵等も堀越さんの作品です。俳句家森澄雄と画集「見て忘る」、読売新聞にてエッセイ・挿絵「赤土色のスペイン」、朝日新聞にて挿絵「人が見たら蛙に化れ」、また音楽家・武満徹全集(小学館)の装幀も手掛けています。
「武満徹全集」装画で経済産業大臣賞受賞。


■■ 主な個展 ■■

1980年 ・ 堀越千秋展(エストゥディオ・ソトメサ/マドリード)

1982年 ・ 堀越千秋展(東京セントラル絵画館/東京)

1984年 ・ VEHICULO展(ラ・カイシャ/バルセロナ)

1986年 ・ 堀越千秋展(丸の内画廊/東京)

1989年 ・ 東京・ソウル・マドリッドExhibition Show
      (丸ノ内画廊/東京)
      (韓国画廊/ソウル)
      (A.ロメーロギャラリー/スペイン、マドリード)

1990年 ・ 個展(バロン・ギャラリー/サラマンカ)

1991年 ・ 朝日新聞連載小説・斜影はるかな国/逢坂剛著挿絵展

1992年 ・ 堀越千秋展(ヨシアキ・イノウエギャラリー/大阪)
    ・ 堀越千秋展(丸の内画廊/東京)
    
1994年 ・「マイトレーヤの散歩」( 画廊香月/福岡)
    ・ 新潟県長岡大花火三人展出品 (小国村芸術村館/新潟)
    ・「 スパニッシュラビアンローズ」(キリンプラザ大阪/大阪)

1995年 ・ 堀越千秋展(ギャラリー銀座汲美/東京)
    ・「天国と地獄の果実」(画廊香月/福岡)

1996年 ・ 堀越千秋展(仙台藤崎/宮城) 
    ・「さし絵原画展」(画廊香月/福岡)

1996年 ・「スペインの夕べ」(鹿島市呉竹酒造東蔵SAKEホール/佐賀)

1997年 ・ 堀越千秋展(檜画廊/東京)

1998年 ・「スペイン・スケッチブック」(画廊香月/福岡)
    ・ 堀越千秋展(ギャラリー銀座汲美/東京)
    ・ 堀越千秋展(みさき画廊/大分) 
    ・「油彩・版画展」(東京ギャラリー412/東京)

1999年 ・「百億年の笑い」(六本木ストライプ美術館/東京)
     
2000年 ・「見て忘る」(画廊香月/福岡)
    ・「四人展」(ギャラリーしらみず美術/東京)
    ・「とんぼのあぶく」(小国芸術村会館/新潟)(画廊香月/福岡)
    ・「版画展」(ギャラリーOM/東京)

2001年 ・「踊る色彩」(画廊香月/福岡)

2002年 ・「人が見たら蛙に化れ」(ギャラリーしらみず美術/東京)
    ・「らせんの力」(画廊香月/福岡)

2003年 ・「単純作業」(ギャラリー銀座汲美/東京)

2003年 ・「2003 初陶器展」(ストライプハウス美術館/東京)

2003年 ・「he has gone over toSpain in 1977」
     (三菱地所アルティアム/福岡)


2005 Oct.


逢坂郷さんも会場にいらっしゃいました。
2007年  堀越千秋展
           ・7月23日 - 8月4日まで <7月29日(日)休み>

     ・場所:檜画廊 (東京・神田神保町すずらん通り)

「いずこへ」
ミクストメディア

2008年 ・「堀越千秋展」7/8-26 「神泉村の国宝たち」

場所:ストライプハウスギャラリー
東京都港区六本木5-10-33-3F

2011 セルバンテス文化センター 東京
9月10日まで    無料
堀越千秋展: わが腸のスペイン
本展覧会では、70年代後半から今日に至るスペインでの代表的作品30点ほどを20年ぶりに展示します。加えて現在仮寓している埼玉の山中での、舞台美術、陶芸、茶室などの幅広い制作を紹介。

友情スーパーイベント :
会場:2Fギャラリー、入場無料、予約不要、先着順
-8月6日(土)16:00~ 田中泯独舞
-8月18日(木)19:00~ 小島章司フラメンコ独舞
-8月23日(火)19:00~ 石原志保独舞
-9月1日(木)19:00~ 村治佳織ギターソロコンサート


 ↓茶室
■■ 主なグループ展 ■■
1974 ・「三人展」(檜画廊/東京)

1987 ・「現代形象展」(ストライプハウス美術館/東京)

1988 ・「グループ展」(トルーデルハウスギャラリー/バーデン)

1989 ・「三木成夫追悼展」(東京芸術大学/東京)

1990 ・「スペインの伝統とニューウエーブ展」(丸の内画廊/東京)

1991 ・「三人展」(ガレリア・ニエル・ロ/セビリア)

1993 ・ IMA展「絵画の今日展」(三越美術館/東京)

1994 ・「七人の画家達」(丸の内画廊/東京)
   ・「三人展」(商工会議所美術文化ホール/長岡)

1995 ・ IMA展「絵画の今日展」(三越美術館/東京)

1997 ・ IMA展「絵画の今日展」(三越美術館/東京)

1998 ・「線描の魅力展」(画廊香月/福岡)

2000 ・「四人展」(ギャラリーしらみず美術/東京))
 

 
■■ 主な出版物 ■■

1982 ・ 木版詩画集「ふいごの風」
     (詩 フランシスコ、サンチェス、グラべ-ラ)

1984 ・ 木版詩画集「相剋の花」 (詩 小川英晴)

1991 ・「フラメンコ狂日記」 (主婦の友社)

1992 ・ 大型絵本「マイトレーヤの散歩」(架空社)

1992 ・ 絵本「きしょうかんそく船」(福音館書店)

1994 ・ 銅版詩画集「なつやすみ」(詩 小川英晴)

1995 ・ 絵本「ふえる・ふえる」(福音館書店)

1996 ・ 絵本「ふるやのもり」(瑞雲社)

1998 ・「スペインうやむや日記」(集英社)

1999 ・「アンダルシアは眠らない」(集英社文庫)

1999 ・「スペイン七千夜一夜」(福音館書店)

1999 ・「見て忘る」(架空社) 俳句 森澄雄

2002 ・「スペインうやむや日記」(集英社文庫)


2003 ・「ノアのはこぶね・バベルの塔」(ラボ教育センター)


2005 ・「ドン・キホーテ・デ・千秋」(木楽舎)
         「眠い町」作・小川未明(架空社)
2007 ・2007.4~全日空ANA機内誌「翼の王国」の表紙を毎号担当。
        中にエッセイも。
2011  全日空機内誌「翼の王国」表紙画連載中


つづきは、彼のHPがありますのでそちらでどうぞ。









     Topics
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朝日 Globe 掲載  文:堀越千秋   2012
  
「なぜスペインには天才芸術家が多いのだろう」

アルタミラ洞窟のクロマニョン人も、ゴヤもピカソもミロもダリも、スペイン人である。美術以外の芸術分野にも、スペイン人はたくさんの天才を生んできた。

何でなのか? 僕に分かりっこないが、長年スペインで生活してみると、思い当たる節がある。

まず、良くも悪くも自分勝手である。小学校で先生が「分かった人は手を挙げなさい」というと全員が挙げる。当ててみると、実は分かっていない。鬼ごっこをしてつかまった子が「つかまっていない」と強弁する。僕の娘は昔、よく悔し泣きをしていたものだ。

そのくせ、他人が本当に困ったり苦しんだりしていると、天使のように助けてくれたりもする。試しにスペインの道で寝転んでみたら分かる。「どうしました?」と声がかかるだろう。日本なら、親切な人が呼んでくれた警察官が取り締まりに現れる。

欧米語で敬語があるのはスペイン語だけではあるまいか。つまり、自分勝手でありながら、他人に優しく、気配りと敬虔(けいけん)さがある。

これが芸術表現を支える大きな心のもとではないだろうか。 一見矛盾しているようでもあるが、芸術というのは、相反する二者を一つの中に昇華するする仕事なのである。よく言われる、細心さと大胆さ、複雑にしてシンプル、男性的にして女性的、聖と俗、などなど。

僕は若い頃、デッサン(形)と色彩という二者の背反に苦しんだ。それが実は背反するものでなく、一つのものだと実感できた時、絵は進んでいるのであった。

芸術の国スペインではあるが、工芸となるとどうも雑である。 スペイン人の表現は、どうしてもまず「自分の心」を語ろうとするので、モノに即して、モノの語る言葉に耳を澄まそうとあまりしないのである。

木工師が「木の心を聴く」だとか、染織家が「藍ガメのつぶやきと語り合う」などというような、モノを語る習慣は、スペインには少ない。 せいぜい牛と語って闘牛をやるぐらいだ。 それが裏目に出たのが、絵画の修復である。

僕はこのごろ、あの世界の宝庫プラド美術館に行かない。修復が稚拙だから、たくさんの名画が台無しになっているのだ。 

絵の中のシャツの白さは、絵具の生の白ではありえない。そんな初心者でも知る基本を無視して、ハンカチも白雲も、同じ白になるまで、プラドの修復家たちゃ洗浄してしまう。ベラスケスもゴヤもグレコも、犠牲者である。

権威に弱いのは日本人だけじゃない。 怒っているのは僕だけだ。 

プラドへ行ってご覧なさい。 名画は裸です。 もう、元には戻らない。


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「JRの人種差別」       文:堀越千秋

存分に怒ってくださいとの、ご要望である。しかし私のモットーは「怒らない」であり「短い人生

怒ると損」である。
たとえば、雨あがりの夕方、国電(何がJRだ。国鉄の赤字をチャラにするために解体して、な

るべくしらばっくれるためにローマ字なんぞを当てはめたのである。あれ?もう怒っている)の

窓から富士山のシルエットがくっきりと眺められたなら、たとえ隣に立ったおやじに足を踏まれ

たからといって、いつまでも怒っていれば、せっかくの数年に一度の美しい黒富士はたちまち

過ぎ去ってしまう。
こんなことでは、この世における数少ない美しい瞬間を見るかわりに、いつでもそのへんにあ

る道の糞みたいなつまらぬ小怒りだけが残ってしまうではないか。

私は日本の仕事場を埼玉県の山奥に持っている(借りている)のだが、「自然大好き!」と言っ

てやってきたお嬢さんが「虫だらけで嫌だ!あッ虫!あッ虫!」と叫んでいた。嫌いな虫でも見

なけりゃわからんものを。彼女は虫のせいで美しい新緑が目に入らないのである。損だ。
嫌いなものは見ないがよろしい。
とはいえ、日本国を歩いていて、虫より目に付くのはJRだ。やむをえない。人生は旅だ。乗ら

ぬわけにはいかない。

国鉄の頃は総裁と言った。今は社長か。人間的うつわの小さい人物が、西も東も、どこかおど

おどちまちましながらも、実は強大な権力でのさばっている感じがして、私はJRが大嫌いだ。
文句はいくつもあるが、とりあえずひとつを書く。

私はスペインに長く住んでいるので、日本に来る時には、ジャパン・レイルパスというのをよく

買う。ユーレイルパスの逆バージョンだ。
外国人ないし海外永住者が外国で買い、日本のJRに乗れるパスである。新幹線にも乗れる

のだが、何故か「のぞみ」には乗れない。
以前は「のぞみ」は高かったので、致し方なかったが、今は「のぞみ」も「ひかり」自由席は同じ

値段だ。なのに乗れない。以前の制度のままなのだ。

これが実は人種差別になる、という意識を、日本人もJRも持っていない。外国人(と海外永住

者)ゆえの割引パスなのだが、値段が同じのぞみに乗れないというのは、外国人ゆえの差別

になるのである。
ユーレイルパスにこんな差別はない。
仮に貴方(日本人)がユーレイルパスを持ってヨーロッパに行き、値段が同じなのに「この列車

に日本人は乗れません」と言われたら、貴方は差別を感じるでしょう?

日本人は身内意識が強いために、グループ外の人間や外国人の苦しみに実に鈍感である。
「事故機には日本人は乗っていないもようです」というやつだ。
私はJRの窓口でいつもこの差別問題に苦言を呈している。係員はむしろ同情してくれるのだ

が、鈍感なJR幹部は「のぞみ」の喫煙車(こんなものいらない!)にのさばっているのであろう

、一向に改善されないのである。



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【訃報】堀越千秋氏=画家

読売新聞

スペインを拠点に活動した画家の堀越千秋(ほりこし・ちあき)さんが 2016年10月31日(現地時間)、多臓器不全のためマドリード市内の病院で死去した。67歳。

 後日、日本とスペインでお別れ会を開く予定。喪主は妻、久美さん。
 東京都生まれ。東京芸大大学院を修了後、1976年にスペインへ渡った。以後、同国と日本を往復しながら活動。豊かな色彩と躍動感ある線で、具象から抽象まで幅広く描いた。全日空の機内誌「翼の王国」の表紙画で親しまれ、本紙(読売新聞)では古井由吉さんらによる連載「時字随想」などの挿画を担当した。エッセー「赤土色のスペイン」など著書も多い。
 カンテ(フラメンコの歌)の名手としても知られた。2014年にスペインの文民功労章。
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朝日新聞

スペインを拠点に活動した画家の堀越千秋(ほりこし・ちあき)さんが10月31日、多臓器不全のためマドリードで死去した。67歳だった。
 東京都出身。東京芸術大学大学院を修了後、1976年にスペイン政府給費留学生としてスペインに渡った。その後はマドリードに在住し、日本と行き来しながら活動。大胆な線と明るい色使いで抽象と具象の入り交じった世界を描いた。
 エッセーなどの著作も多く、現在、週刊朝日で「美を見て死ね」を連載中。朝日新聞では、「Globe」の連載コラム「アート特派員」を執筆。連載小説の挿絵を「斜影はるかな国」(逢坂剛)と「人が見たら蛙(かえる)に化(な)れ」(村田喜代子)で担当した。ANAグループ機内誌「翼の王国」の表紙絵でも親しまれた。2014年にスペインの文民功労章を受章した。著書に「赤土色のスペイン」など。
 12月5~17日、東京・麴町の「モード&ギャラリー麹町コレクション」で個展「千秋 最後の旅――ミャンマーで仏陀に出会う――」が開催される。
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福岡の Gallery MORYTA | ギャラリーモリタさんも 下記の訃報ニュースを発信しています。

堀越千秋さんが死去されました。
マドリッド市内のアルコルコン病院にて療養中でした。
大好きな博多での展覧会をとても楽しみにされていましたが、
スペイン時間10月31日午後9時45分、ご家族に見守られながら静かに亡くなられました。
葬儀は11月1日午前9時より午後11時まで、アルコルコン病院隣の教会にて行われます。
喪主は堀越久美(故人の夫人)さん。
堀越千秋氏は絵本「大渦巻」の原画展を画廊香月にて終えたばかりでした。
9月にはロゴを制作された「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2016」に来福していただき、
「11月のギャラリーモリタの展覧会にはまた来るよ!」と、言って帰られました。
5日(土)は賑やかなオープニングが好きだった堀越さんに応え、予定通り行います。
誰からも愛され、日本とスペインを行き来しながらダイナミックに、
そして美しく生きられた堀越さんを皆で偲びたいと思っております。
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いっとき居を構えていたマドリードの下町で、隣町にアトリエを構えていた堀越さん、たまに遊びに行ったのがご縁の始まりでした。
豪快な、ある意味、日本人離れしたクリエーター/アーティストだったような印象が強いです。
1友人として、ご冥福をお祈りします。


堀越千秋お別れ追悼会 HOMENAJE A CHIAKI HORIKOSHI en TOKYO  2017年1月16日(月)  セルバンテス文化センター東京(東京/市ヶ谷) が行われました。
セルバンテスさんと、堀越さんのサイトから、メモリアル保存版として 下に追記しておきます。
EFE通信社が発信した追悼会の内容がスペイン各紙(ABC,lA VANGUARDIA,DIARIO SURほか)に取り上げられたそうです。  [PDF]こちらをクリック







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