生ハムの輸入解禁 スペイン・イタリア産(除サルジニア島) ファンの方々、長らくお待たせしました。 2000年、待望のスペイン生ハム、ついにめでたく、日本の食卓に! 平成11年2月9日の官報で農林水産省は省令の改正を告示。スペインの畜肉製品が輸入可能となりました。
生ハム 生ハムに関して、下記に詳しく説明されているので、参照して頂きたい。 スペインの食文化を語るのに、生ハム(ハモン・セラーノ)を省くわけにはいかない。 日本で生ハムといえばイタリアのプロシュートが有名だが、ローマの地理学者ストラボン(前64年頃ー後21年頃)が、「地誌」のなかで ”イベリア半島は山岳地帯が多く、地味はやせているが、どんぐりを食べてまるまる太った豚からつくられる生ハムは格別である”と著しているように、その昔からスペインのハモン・セラーノは確固たる名声を博している。 スペインの生ハムは、「ハモン・セラーノ」、「ハモン・イベリコ」「ハモン・ハブーゴ」というように様々な名称で呼ばれているが、ハモン・イベリコはイベリコ種の豚でつくられた生ハム、ハモン・ハブーゴは生ハムの特産地ハブーゴの名を冠した生ハムのことを言っている。イベリコと呼ばれる豚は、イベリア半島3500年位前から生息していた品種で、足と爪が黒いため
「黒足の豚」と呼ばれている伝投種である。 ハモン・セラーノとハモン・イベリコ 生ハムと一口にいっても、原料となる豚の種類、飼料の種類、肥育日数、仕込みの方法、熟成期間、熟成方法などによって、価格は、1キロあたり2万円以上するものから1500円位のものまで、まさにピンからキリまで様々である。因みにピンの代表といえるハモン・イベリコの場合を例にとってみてみよう。 イベリコ種の豚は、まず産子数が少ないこと。次に肥育効率が悪いことなどが高値となる主たる要因として挙げられる。イベリコ種の場合、体重が80−110キロになるとモンタネーラにだす。モンタネーラというのはエストゥレマドゥーラ、アンダルシア、カスティージャ、レオンなどの地域で行われている伝統的な放牧による肥育法のことで、この地域には樫の樹林地帯があり、この樫の実、つまりどんぐりや下草を飼料として育てるやり方をいう。 豚は10月から翌1月頃まで約4ヶ月間、つまりモンタネーラの間はどんぐりを食べ、野山を自由に駆け回り十分な運動をするのである。 こうすることによってどんぐりの脂肪が筋肉の中に入り込み、霜降り状となる。ハモン・イベリコが珍重されるのは、この霜降りの状態が肉と脂肪のバランスが最も良く、口の中に入れた途端、脂肪が口の中で溶ける。この瞬間、まさに、「旨み」を感じるのである。因みに白豚を同じ条件のもとで肥育したらどうなるかというと、残念ながら脂肪は筋肉のまわりにつくだけで霜降りにはならないという。 一方、普及タイプの生ハムの場合、原料は白豚系で、舎飼いを主とした集約的な飼養が行われており、当然のことながら、生産コストは安くあがる。つまりハモン・イベリコが地鶏を、普及タイプの生ハムはブロイラーを原料にしているようなもの。従って両者の価格の差にも納得がゆくだろう。 輸出に力をいれる生ハム業界 スペインの生ハム業界では輸出促進を目的にした協会が90年と96年に相次いで設立された。ひとつは、 ハモン・セラーノ輸出協会、もうひとつがハモン・イベリコ輸出協会である。 前者はおよそ1700社ある生産者のうち、60社が加盟しており、この60社でスペイン全体の約60%を生産しているというから、大手メーカーはほとんど加盟していることになる。 ハモン・イベリコ輸出協会は、ハモン・イベリコの生産者、約300社のうち49社が加盟している。協会としては品質管理を徹底し高品質の生ハムとして輸出していく意向だ。そのため自主基準も細部にわたって規定している。 まず原料となるイベリコ種の血統を重視し、交配率は4分の3以上と規定している。 また先に述べた放牧での飼育モンタネーラは、過密な飼育を避けるとともに十分な運動をさせるため、1ヘクタールあたりわずか10頭しか放牧してはいけないという厳しい規定を設けている。 屠殺に関してはEUの衛生条件をクリアした工場で屠殺することを義務づけている。各製造段階で協会が厳しくチェックし、合格したもの
「リアル・イベリコ」 の認定マークを許される。
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