2004年5月9日〜9月26日の141日間にわたって開催されるバルセロナフォーラムはユネスコ後援を受けた世界初の｢文化の祭典｣です。｢環境問題｣、｢文化の多様性｣、｢平和の条件｣をメインテーマに多岐にわたる文化的イベントが連日開催されます。尚、これらのイベントはバルセロナ市東部の新開発地域ベソス地区に新設されたフォーラム会場の他、バルセロナ市内の各美術館や劇場、ホールなどでも開催されます。　　　　　　　　

フォーラムのプログラムは｢対話｣、｢広場｣、｢バルセロナ市内｣の三部構成となっています。

1) 対話−DIALOGO― 
主な会場となるのはフォーラム会場入り口に建つ3,200人収容の大ホールを持つ《フォーラム･ビル》及び15,000人収容の南ヨーロッパ最大の《バルセロナ国際会議センター》。ここでは４７の会議、討論会、講演会、シンポジウムが予定されています。これらの「対話」の場は一般市民を中心に、国際的な団体、知識人、経済人、アーティストなどが参加し、進行役は著名なホストがつとめます。またより幅広い人々の参加を求めて、「対話」の内容は同時にテレビやラジオなどのマスコミ及びインターネットを通じて全世界に発信されると共に、Ｗｅｂサイトや携帯電話からの参加も可能となっています。議題は全人類に関係したテーマに従って、大きく3ブロックに分けられ、―〈平和の条件〉資源の不足、紛争の予防・解決など、〈環境問題〉新技術や社会的に責任ある開発モデルについて、〈文化の多様性〉個人や共同体におけるグロバリゼーションの影響、移住動向、少数民族の文化的役割　―　などについて討議されます。中でも規模の大きいものとしては、国連サミットや世界宗教会議（7月7日〜13日）、世界ユースフェスティバル（8月8日〜14日）などがあります。これらの「対話」への参加は事前登録制になっています。申し込みおよび詳細は公式ホームページwww.barcelona2004.orgをご覧下さい。

47の「対話」は下記の11のテーマに分かれています。

【イントロダクション】                  「今日の世界」、「世界におけるヨーロッパの役割」、等

【文化の多様性とメディア】                    「コミュニケーションと文化の多様性」、

                                             「21世紀の情報、権力、倫理」

【言葉】                                   「言葉の力」、「多言語、持続と平和」、等

【科学、知識そして発展の持続】  「科学知識と文化の多様性」、「水：生命と安全」、等

【自由、安全そして平和】                       「日常の中の紛争」、「暴力のない世界へ」、「国際司法」、等

【グローバル化と発展】              「21世紀における企業の役割」、「東西の対話」、等

【精神性】                                「世界宗教会議」

【届かなかった声】                               「世界女性フォーラム」、「世界ユースフェスティバル」、等

【教育の役割】                         「文化的権利と人類の発展」、「教育フォーラム」、等

【都市における共存】                「21世紀の都市と市民」、「世界アーバンフォーラム」、等

【新しい役者達、新しいダイナミズム】      「人口流出と移民問題」、等

2) フォーラム広場−FORUM EN LA PLAZA―　

30ヘクタールからなる広大なイベント会場は「展覧会」*、「ゲーム」、「アトリエ」、「体験スペース」、「食文化」、「伝統スポーツ」、「エンターテイメント」**、「平和キャンプ」と大きく8つゾーンに分けられます。ここは、来場者全員が観て、聴いて、味わって、実際に体験する場となります。全てのイベントは午前、午後、夜の３部に分けられ、プログラムは毎月入れ替わります。

＊ここでは８部門の内、展覧会とエンターテイメントの一部をご紹介します。

*常設展覧会―　           フォーラム会場では期間中４つの大規模な展覧会が開催されています。

｢声｣                 会場：バルセロナ国際会議センター(CCIB)

フォーラムのテーマの一つ｢文化の多様性｣を取り上げた展覧会。コミュニケーション方法と言語・文化の多様性に関連する展示が行われます。｢同じ言語で会話しても誤解されてしまうことがある。異なる言語を使っても理解し合えることがある。これは言葉を越え理解し合おうと努める姿勢によるものではないだろうか。｣

｢地球に暮らす｣　会場：港地区　｢環境保護｣をテーマに人類がどのように地球に居住するようになっ                      たか、どのように環境と関わっているか、人類が抱える環境問題の根源について　

　                    考えます。

｢都市-街角｣　    会場：バルセロナ国際会議センター(CCIB)

                      街角とは建物の角と角から成り立つ空間、通りが交差する空間、人々が出会う              空間、コミュニケーションの場です。都市の現実やその社会、経済、文化、政治                  の役割についての展示となります。

｢西安の兵馬桶｣　会場：港地区　ヨーロッパで初となる中国の埋葬文化の大展覧会となります。

**エンターテイメントの一部

その他、会場内には世界の市場、食文化を体験できるスペースやゲームコーナー、ワークショップなど、多面的に世界中の異文化に触れることができるようになっています。

3) バルセロナ市内における文化フォーラム―FORUM EN LA CIUDAD―

バルセロナは市をあげて文化フォーラムに参加しており、市内の各美術館、劇場、コンサートホールなどを始め、街頭、広場などのパブリックスペースを含め各所で展覧会、小宴会、演劇祭、音楽祭、舞踏祭が開催されます。

連日多数のイベントが開催されるため、全てはご紹介しきれません。詳しいイベントスケジュールについてはフォーラム公式ホームページをご覧下さい。　

万国文化フォーラムバルセロナ2004公式ホームページ：http://www.barcelona2004.org

フォーラム入場券

フォーラム会場への入場券には一日券、三日券、期間パスの三種類あります。料金は大人、青年、小児、60歳以上、身体障害者、グループ料金に分かれています。

注意：会場内で開催されるコングレス及びバルセロナ市内で行われるイベントの入場料は上記には含まれません。

フォーラム会場の開館時間は11:00〜25:00までとなっております。