ルネッサンスの巨匠ティツィアーノ
「アモールと音楽にくつろぐヴィーナス
(ヴィーナスとオルガン奏者)」
1555年頃、149×217.7cm 
バロックの巨星ルーベンス 
「フォルトゥーナ(運命)」
1636-38年頃 179×95cm


プラド美術館展 内覧会を観て
東京都美術館開館80周年記念として、 2006年6月30日までプラド美術館展が開催されています。
主催は、東京都美術館、読売新聞、日本テレビ放送網、国立プラド美術館、美術館連絡協議会。
いち早く、オープン前の開会式、内覧会、レセプションに招待され、観てきました。高円宮妃殿下ご臨席のもと、プラド美術館館長夫妻、東京都美術館長、展覧会コミッショナー・プラド美術館主任学芸員ファン・ルナ教授、読売新聞社長、監修者・早稲田大学大教授並びに
昭和女子大学木下教授などが出席。恒例のテープカットで幕開けです。前回の2002年のプラド展のときの来場者は、52万人、今回もオープン後であれば、長蛇の列が予想されるところが、内覧会ですので、そこはゆったりまったりの世界。音声ガイド付で一堂に展示されたオールドマスター52作家の81作品をじっくり鑑賞することができました。
楽しみにしていたのは、巨匠ティツィアーノの傑作「アモールと音楽にくつろぐヴィーナス」、その他、同じく日本初公開の、エル・グレコ「十字架を抱くキリスト」、ベラスケスの「道化ディエゴ・デ・アセド”エル・プリモ”」、ムリーリョの「貝殻の子供たち」、ゴヤの「魔女の飛翔」など、いずれも絵画の歴史にその名をとどろかせる至宝ばかり。
本展覧会のキャッチコピーが、〜スペインの誇り、巨匠たちの殿堂〜 なんですねー。余談ですが、サッカーファンからすると、スペインの至宝といえば、即、”ラウール”なんですよね。また、下種な話ですが、これだけの作品の搬送を請け負うことができるのは、N社美術部だろうかなんて、思わず頭をよぎるほどの作品群です。何万キロも旅しなくても、これだけの作品を間じかに見られるということは、裏返して言えば、本場のプラド美術館にこの春訪れる人は、これらの作品を目にすることはできないということにもなります。

歴代王室が収集してきた比類ない絵画コレクションを擁し、世界屈指の美術館として知られるスペイン・マドリードのプラド美術館。
歴史と伝統のヨーロッパ芸術が最も輝いていたとされる時代の美術品を中心としたコレクションが特徴で、16世紀以降のスペイン王家によって収集された、イタリア・ルネサンス、北ヨーロッパ、スペイン宮廷画家などの絵画に加え、修道院等が所有していた宗教画などをもとに1819年フェルナンド7世によって開設。7000点を越える絵画コレクションのなかには、宮廷画家であったベラスケス、ゴヤの生涯を網羅する代表作のほか、ティツィアーノ、ボッシュ、ルーベンスをはじめとするイタリアやフランドル絵画の一級のコレクションも含まれており、プラド美術館の全貌を伝えるような代表作は、人々を魅了するのに十分すぎるほどで、ハプスブルクとブルボンのスペイン王朝の栄華を今に伝えています。プラドによく出入りしている友人の話だと、館内にはまだまだ未整理で公開してない作品が数多くあるとの話も聞いています。 つくづく思うのは、芸術遺産を、、過去から現在へ守り続けるというのは、相当なエネルギーが必要だとあらためて感じます。
この展覧会では、第1章 スペイン絵画の黄金時代、第2章 16・17世紀のイタリア絵画、第3章 フランドル・フランス・オランダ絵画、第4章 18世紀の宮廷絵画、第5章 ゴヤの5章に分けて作品が紹介され、わかりやすい構成になっていますが、美術館を出て、初めて足が棒のようになっているのに気がついたほど、時間を忘れてしまうぐらいの質と量です。
ルーベンスはティツィアーノから影響を受け、宮廷画家であったベラスケスは、スペインを訪れていたルーベンスと出会い感化を受け、ゴヤの作品にはベラスケスへの敬意がうかがえ、芸術家どおしの影響というアングルから鑑賞するのも良いかもしれません。
絵画史上に燦然と輝く美の宝庫、巨匠たちの殿堂プラドを満喫、そして感動すること、うけあいです。
”もっとプラドを見たい”という多くの美術ファンの熱望に応えるべく、2006年、新たな「プラド美術館展」が東京と大阪で開催となったいきさつのようです。大阪展は、大阪市立美術館にて、2006年7月15日(土)〜10月15日(日)の開催です。
レセプションで、友人がプラド美術館館長のMiguel Zugaza氏を紹介してくれましたで、しばし歓談しました。
東京国立博物館が気に入ったようで、京都に行った後、帰国。そして次に大阪を控えておりますので、次回の来日時には、大阪、倉敷の大原美術館、更に長崎を訪問予定だそうです。日本での歓迎ぶりに、顔もほころんでおりました。

写真1.

写真2.バロックの巨星ルーベンス 「フォルトゥーナ(運命)」
1636-38年頃 179×95cm
写真3.

光と色彩の魔術師ベラスケス
「道化ディエゴ・デ・アセド”エル・プリモ”」
1635-44年頃 107x82cm
美の革命家ゴヤ
「果実を採る子供たち」
1777-1778年 119×122p


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