『スペイン映画 ”レアル・ザ・ムービー” を観て』  . 2006 2月
     
  

スペイン映画 ”レアル・ザ・ムービー”
平日真昼間から映画なんか行っていいんでしょうかー ?
いいんです! そりゃー、平日昼間であろうが、嵐がこようが、雪が降ろうが見に行くっきゃ、ありません。 なに、レインボーブリッジが封鎖されたら? うーん、困っちゃうな・・・。船でいく、または陸路で這ってでも行くつもりでした。 今年春よりVirgin Cinemas六本木ヒルズなどで全国公開されるスペイン映画を、いちはやく観てきたわけです。。マスコミ試写会で観た映画は、生粋のサッカームービー、その名も、「レアル ザ・ムービー」。サッカーファンでなくとも、名前ぐらい新聞・テレビなどで見たことがあるでしょう。なに?知らない?それはもぐりですよー。 この11年間の間に1775本の映画を観た、1映画ファンの私が、今回は映画として観るというより、レアルファンとして観ましたので、映画の質そのものは最初からどうでもよくて、ただただ体が震えるばかり。
ところで、レアルといえば、国際サッカー連盟が20世紀最高のクラブと表彰した、世界No1のクラブなんですねー。実績がそれを示しています。 ヨーロッパチャンピオンになること、9回、これはクラブとして、ダントツ一位なのです。日本にも近年アジアツアーと称して来日、多くのファンを魅了してきました。特にトヨタカップ・世界No。1クラブ決定戦を横浜スタジアムに観に行ったときは、超満員、うち95%は、にわかファンも含め、レアル応援でした。世に英国、イタリアを含めビッグクラブと呼ばれるクラブは数多くあるものの、収入世界No.1のサッカークラブはどこかというと、やはりレアルマドリードなのです。 ところがところが、昨年 レアル来日に続いてレアルの永遠のライバル、FCバルセロナも来日。 バルセロナの最近のサッカーは、世界で最もおもしろいと、サッカーマニア及びスポーツ評論家筋からも言われるとおり、私から見ても、最もファンタスティックなチーム、結果、日本での興行成績がどうだったかというと、観客動員で大きく差がつきました。レアルだけでなく、イタリア・ドイツなどからも来日そしてTV放映されましたが、 バルセロナの観客が最も多く、レアルとも大きく差をつけました。今までの常識が常識でなくなったわけです。なにせ、欧州の主要スポーツ誌を含め朝日、読売などでも、”銀河系集団”なんて異名使ってるぐらいのチームに対して、いかにバルセロナが善戦しているかということでしょう。 昔から、若手育成システムに優れているというのは、定評でしたが、実際、世界の一流選手がバルセロナを通じて世にでてきました。マラドーナ、ロナウド、フィーゴしかりです。日本のJリーグにも来た、カレカなんかもそうですね。現在は世界最優秀選手3冠に輝いたロナウジーニョ、そして、第2のマラドーナと言われるメッシが在籍しています。そういえば、昨年、私の親戚の子供のために探した、ユニフォームはロナウジーニョでした。 レアルファンからみれば、現在のバルセロナに匹敵する、もしくは上回る復権を望みたいところです。 
スポーツ大好きだった私ですが、不思議とサッカーとの繋がりは薄く、私の体育の先生が国体教員の部で優勝したということぐらいでしょうか。 それが、マドリードが第2のふるさという縁、もともと、 観るならスポーツの中のスポーツは、サッカーとラグビーと感じていたこと、単独スポーツではあるがサッカーのみが唯一、オリンピックに匹敵するほど、世界の中で突出して普及しており、国際サッカー連盟が不毛の地と呼んでいた日本・アメリカにおいてもマーケティング戦略を練り始めていた頃と時期を合わせJリーグが発足したこと、などが重なり、いつの間にか 大サッカーファンになっていたわけです。 縁とは不思議なものです。 読みどおり、日本の若い世代の中で、普及に拍車がかかり、今では 静岡で開催される少年サッカー大会は、少年たちの登竜門になるほど、全国的な催しになってきました。
元、野球ファンの私が、ずっと前に思ったとおり、野球界が昨今は、サッカーの成功を勉強し始めたのです。時遅しだと私は思ってますが。 日本のJリーグには、100年構想というヴィジョンがあります。地域と共にいう発想が基本理念としてあります。実際、地方の小学校に、天然芝の普及補助をしたり、積極的に地域スポーツ《サッカーだけではなく=ここがまたいいんですよね)の振興に、子供サッカー教室・ファンと一体化したチャリティーなどの地道な活動を通じて、種を撒いています。更に、サポーターという、ファンとは異なるコンセプトを打ち出しました。
野球には、残念ながらこのヴィジョンが欠けています。 少し脱線してしまいましたので、映画の話に戻します。
映画の最初の方で、日本舞台の若者のシーン=ここは日本語、そして、アフリカのセネガル、アメリカのニューヨーク、南米のベネズエラ、主舞台のスペイン・マドリード、と目まぐるしく 映像が追っていきます。それぞれの地で、それぞれが、サッカーボールに関わり、国境、人種にとらわれずに、夢を追っていく中のどこかで、世界最強のレアル・マドリードと繋がっているわけです。
カメラは更に、フィジカルトレーニングの様子、プラチナチケットの割り振りに頭を抱えるサッカー界のドン、フロレンティーノ・ペレス会長の車の中及び会長室でのシーン、チームの舞台裏、迫力の試合シーン、更に選手の心情、スタジアムに向かうバスの中での真剣なまなざし、そして監督及びスタッフの戦術までを綴った独占ドキュメンタリー映像となれば、サッカーの躍動感、疾走感、高揚感、感じない人は、よほど不感症な方かも、しれません。 そして、レアルマドリードの華麗な100年を辿る映像で、伝説的名プレーヤーであり、現名誉会長 ディ・ステファノ氏へのインタビューと続きます。クライマックスは、日本のかつての巨人・阪神戦の百倍のスペクタクル、 レアルマドリード対FCバルセロナの戦いへと続きます。 中継メンバーの中継カメラはどの位置にから始まり、監督と選手との試合中のやりとりなど、秒単位で耳に入ってきます。 この伝統の一戦、どちらのホームも超満員で、その熱狂は言葉で伝えることは容易ではありません。バルセロナのホームである、カンプノウの席に座ったときの興奮は、今でも忘れられません。おそらく、サッカーファンでなくても、周りの熱気の中に身を置いただけで、エクスタシーを味わってしまうかも。 確か収容キャパは、10万近くではないでしょうか。ブラジルのサンパウロの競技場にはかないませんが、ヨーロッパでは、最も大きなスタジアムでしょう。言い尽くせないほどの臨場感です。
最後は、お決まりの、レアル側のゴールで、歓喜爆発で、めでたし、めでたし、で おしまい。
スペインでコンサルティングをしている友人がおり、レアルのクラブの元部長と時に食事をする関係らしい。もちろん、映画にも出てました。あるとき、私に当時オフレコでなんて言いながら、レアルの戦略は、アジア戦略も含めて、すごいよーと言ってましたっけ。 東京・中央区のある老舗メーカーもそのプロジェクトに便乗したいなんて言ってましたが、その後どうなったんでしょうかねー??
今夏のワールドカップに照準を合わせて、この映画の封切が決まったんでしょうかー。
サッカーボールを通じて、世界の子供たちに夢と平和を与えられればと、切に思いました。

レアルマドリードの直筆サイン入りユニフォームと、レアルマドリード副会長のサインを私のお宝としている スーサンのレポートでした。

写真は本来、肖像権がありますが、小さな小さな写真を慎み深く、参考写真として、私の独断と偏見で、イケメン3人衆として載せます。
この3人とも、今度のワールドカップの出場予想選手でもあります。
1. ラウル・・・スペイン代表主将
2.グティ・・・スペイン
3.ベッカム・・イングランド代表主将

★参考データ★
世界のサッカークラブ長者番付 2006 by 監査法人デロイト
@レアル・マドリード (スペイン)04−05シーズン 3億2800万ドル (約384億円)
Aマンチェスター・ユナイティッド (英)
BACミラン (伊)
Cユベントス (伊)
Dチェルシー (英)

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